ルナは『気にしなくたっていい』と言うけども。
「朝ごはん、ママと食べようか」とルナが誘った朝。
「いや」「ない」と始まる。
うんって時は、”くるん、とん”といってベットで手をつなぎ、引き起こすしぐさをし、
「くっく」といってスリッパをはかせてくれる。
イヤイヤされた時…例えばこの朝ごはん。
断られると、動けなくなってしまう。
いつか、この子を手放さなくてはならなくなる日が、来るかもしれない。
成長して旅立つのではなく、
あの、産後直後の日のように、乳児院へ…と、なってしまうかもしれない。
「ママがいないから、ご飯食べない」となってしまったら、
成長にも害になってしまうし、新しい環境で生きていけなくなってしまうかもしれない。
いつでも『手放すことになってしまった時』が、よぎる。
あゆになつくことは、いいことなのだろうか…
突然、あゆが施設送りになるかもしれない。
人より早く、病院送り生活になるかもしれない。
いろんな“引き離される”要因は、ルナより多い。
だからこそ、お腹の中にいるときから『パパのことを好きになって』と、
お願いしていた。
『パパがいれば、大丈夫』という子に…と。
だから、言えない。
「でも、ママがラルくんとご飯食べたいから、一緒にいこーっと」
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